酒粕が使われている食材まとめ

定番中の定番ですが、甘酒や奈良漬けには酒粕が使用されています。どちらもアルコールの香りを少し漂わせ、お酒が苦手な人は食べられないほどですが、それが酒粕による効果の一つです。

粕汁や魚の粕漬け、石狩鍋などにも使用されています。これらも酒粕を利用した食品や料理で、日本では昔から一般家庭で馴染みのある料理です。酒粕と日本料理は切っても切れない関係にあります。

酒粕は日本酒を作る過程で生まれるものです。そのため、酒粕や糀に必要な菌を日本の菌として認定しようという動きもあるほどです。

酒粕がそれほど注目されるのには理由があります。酒粕がどのような健康効果を持っているのか、様々な研究がなされていますが、がん細胞の増殖を抑制する効果すら発見されています。

特にリンパ球のがん細胞を殺す作用を強めるとされる、NK細胞を活性化させると言われ、酒粕を摂ることでがんの予防や軽減に効くのではないかと言われています。さらには生活習慣病の予防にも効果的です。

酒粕の中には、インシュリンのような作用を持つ物質があり、糖尿病の症状を軽減するのに役立つのではないかとみられています。

酒粕自体はお米を原料とする分糖質を含んでいるものの、その効果を取り出して糖尿病治療に役立てようとする研究が進められています。そして、悪玉コレステロールを退治する善玉菌が多く含まれています。

特に腸内での働きが優れており、内臓の働きを強め血液をさらさらにするとされています。この働きにより、心筋梗塞や動脈硬化、高血圧や心臓病の予防に効果的とされています。

タンパク質やカルシウムを豊富に含むことで、骨粗鬆症こつそしょうしょうの予防にもなります。酒粕に含まれるペプチド成分が、花粉症やアトピーなどのアレルギー反応の原因となるカテプシンBの活動を抑制します。

人によっては花粉症に効いたという人もおり、非常に優れた健康効果を実感している方は少なくありません。

酒粕は美容にも効果的です。酒粕はリノール酸やアルブチン、フェルラ酸等を含んでおり、これらが肌のターンオーバーを整え、メラニン色素の生成を抑制する効果を発揮します。

さらには、コウジ酸が抗糖化作用を発揮し、肌にダメージを与える糖の作用を抑えます。これによりシワやシミ、そばかすなどを抑える効果があるとされています。

もし市販の化粧品が合わないという場合、酒粕を利用したスキンケアもおすすめです。コストパフォーマンスに優れ、アレルギー反応も少ないのが特徴です。