酒粕に含まれている栄養や生み出される栄養
食物繊維、タンパク質に優れる酒粕
酒粕は食物繊維を大量に含んでいます。食物繊維は体内の掃除をするのに必要な栄養素ですが、酒粕はこれを腸内に届けることで腸内環境を整える効果があります。
これにより、体の新陳代謝を向上させ、血糖値の上昇を抑える作用を発揮します。酒粕そのものは糖分を含んでいるものの、最近では酒粕が糖尿病治療に役立つのではないかと研究が進められています。
コレステロール値を減少させる効果もあり、中性脂肪を減らして動脈硬化や血栓を予防します。そして腸での働きにより、便秘改善や不要物の排出を促して体調を整える効果などが期待できます。
タンパク質も酒粕のメインとなる成分です。ご存知のように体の材料となるタンパク質ですが、酒粕は卵よりもタンパク質を含んでおり、より効率的に体を養うのに適しています。
ビタミンやミネラル類も抜かりなし
ビタミンやミネラル類も沢山含んでいます。ビタミンB1は体の代謝や成長促進に必要で、メンタル面でのバランスを保つのにも必要と言われています。
その他の体の機能のメンテナンスに関わっており、神経や筋肉、心臓の働きを正常に保つ作用もあります。ビタミンB2も成長に関わっていますが、特に細胞の更新に必要で、代謝を向上させ、皮膚や髪、爪の再生を助ける働きがあります。
抗炎症作用により体内の炎症を抑え特に口内炎などに効果的です。ピリドキシンと呼ばれるビタミンB6も含んでおり、タンパク質や脂肪の吸収をコントロールします。
食べ過ぎで太るのは脂質や糖質を余分に吸収してしまうためですが、これを必要以上に吸収しないようサポートするのがビタミンB6です。さらには神経に作用し、正常な機能の維持や神経痛を和らげる効果があります。
そして品質にもよるものの、酒粕は体内で合成できない必須アミノ酸をほぼすべて含んでいます。意識しなければ不足しがちなミネラルですが、酒粕は非常に効率よく栄養を吸収できるスーパーフードでもあります。
レジスタントプロテインとは?
最近注目されているのは「レジスタントプロテイン」です。吸収や消化に抵抗する=レジスタンスなのですが、吸収の悪さよりも、脂質や糖質を絡め取って、一緒に排出させる掃除効果が知られています。
酒粕自体がカロリーを持っているものの、上手に食生活に取り入れることによって、肥満防止やダイエット、代謝向上などの効果を発揮してくれるでしょう。
アルコール分が苦手な場合、火を十分通すことでそれを飛ばせるうえに、酒粕の栄養素は残ったままとなります。酒粕は料理に少し入れるだけでも、かなりの程度効果的です。

